築約40年の空き家を、地域の新たな拠点へ

2025年、千葉県流山市(最寄駅:江戸川台駅)において、築約40年の空き家を見事に再生し、地域の新たな拠点へと生まれ変わらせた事例をご紹介します。
「売却・解体ではなく、自ら利活用したい」ことから始まったご相談


本件の依頼主であるK様(60代・女性)は、ご自身の自宅のすぐ横にあるご実家を相続されました。
空き家となってしまったご実家の取り扱いについて、「流山市民活動推進センター」を経由して「流山・空き家を生まないプロジェクト」宛てにお問い合わせをいただいたことが、このプロジェクトの始まりです。
K様には物件を単に売却・解体するのではなく、「自ら利活用したい」という強いご要望がありました。
専門家と連携し、まずは相続登記の課題を解決
ご相談を受けた株式会社Mylaは、プロジェクトメンバーである建築士や提携先建築会社と連携し、K様の想いを実現するための包括的なサポートを開始。
まず直面した手続き上の課題に対しては、相続登記のために同プロジェクトの会員である橋本将之司法書士をご紹介しました。
専門家の知見を交えて懸念事項を丁寧に解決し、スムーズに登記手続きを実施しました。
アイデアを具体化し、レンタルスペースとシェアキッチンへ



権利関係の基盤が整った後、Mylaは利活用アイデアのご提案や、アイデアまとめのサポートを行いました。
関係者でブレスト(ブレインストーミング)を重ねた結果、リノベーション工事業者である株式会社紡ぎ舎と協力し、物件を「地域住民のためのレンタルスペースとシェアキッチン」とする計画をまとめ上げました。
事業計画から資金調達、リノベーションまで一貫してサポート
Mylaの支援は企画段階にとどまらず、事業計画立案のサポート、金融機関(京葉銀行)のご紹介や借入対応、融資の審査対応といった資金調達面にも及びました。
さらに、株式会社紡ぎ舎の手配および実際の工事内容に関するコンサルティングも実施。
事業化に向けたハード・ソフト両面から一貫した伴走を行いました。
「UP BEAT」として開業。地域に開かれた“民間公民館”が誕生



こうした多角的な取り組みが実を結び、2025年12月、ついに「UP BEAT」という名称で施設が実際に開店しました。
オープン後は利用者も順調に増えており、事業収益の確保や借入金返済などの資金繰りも極めて順調に推移しています。
建物の取り壊しを行わずに空き家を利活用できたことで、大切な社会資源を無駄にせずに済みました。
当初のイメージ通り、地域の皆様に開かれた「民間公民館」としての形が見事に実現した素晴らしい結果となりました。
成功事例から見えてきた、空き家利活用の課題
本事例は事業として大成功を収めましたが、一方で今後の空き家問題における課題点も明確になりました。
所有者に「自ら利活用したい」というニーズがあった際、事業リスクを一体誰が負うのか、また、事業者のスキルや背景、モチベーションがどこまで本物であるかといった慎重な見極めが必要となります。
本件はK様の熱意と条件がうまくマッチしたものの、常にこうした好条件が揃うとは限りません。
条件が揃うことが少ないかもしれない状況下で、株式会社Mylaが今後どこまでソリューションを提供できるかが、これからの課題となっています。