千葉県においても、 相続や転居などの事情で空き家を持つ方が増えています。 放置しておくと、老朽化や防犯上のリスクなど、様々な問題が発生する可能性も。
しかし、視点を変えれば、空き家は地域資源として活用できる貴重な財産です。
今回は、千葉県における空き家の現状と、 具体的な有効活用事例、そしてそれを後押しする自治体の取り組みをご紹介します。 千葉で空き家をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
千葉県における空き家の現状
総務省の「住宅・土地統計調査」（令和5年）によると、千葉県の空家率は12.3% で、全国平均の13.8%を下回っていますが、数としては39万3400件と非常に大きな数字となっています。 過疎化・高齢化が進む地域はもちろんのこと、千葉は都市部近郊のニュータウンなどでも空き家が目立ちます。
これらの空き家を放置しておくと、
- 建物の老朽化：倒壊のリスクや、周辺環境への悪影響
- 景観の悪化：雑草やゴミの放置による美観の損失
- 防犯上のリスク増加：不法侵入や放火のリスクが高まる
- 地域コミュニティの衰退：空き家の増加による人口減少や活気の低下
など、様々な問題を引き起こす可能性があります。
千葉県における物件売却の現状：需要と価格
千葉県では、都市部へのアクセスが良いことや、自然豊かな環境を求める人が多いことから、空き家需要は一定数存在します。 特に、リフォーム済みの物件や、駅近、商業施設へのアクセスが良い物件は人気が高く、売却しやすい傾向にあります。
当社が取材に応じたFNNプライムオンラインでも、子育て世代が東京を離れて、千葉や埼玉で住宅を求めていることが報じられています。
子育て世代の“東京離れ”加速
東京都の家賃高騰により、子育て世代の都外転出が加速している。
23区のファミリー向け物件の平均家賃は22万円超で、過去9年間で約6万円も上昇している。
賃貸の高騰は、投資目的のマンション購入の増加が原因だという。
出典：FNNプライムオンライン
しかし、空き家の状態や立地によっては、売却が難しいケースもあります。 例えば、築年数が古い、アクセスが悪い、建物に大きな修繕が必要な場合は、売却価格が下がる傾向にあります。
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」によると、千葉県の不動産取引（用途：住宅、面積：100～300㎡）の平均価格は、2023年第2四半期～2024年第1四半期で約2650万円（面積約160㎡、築年数約19年）となっています。ただし、これはあくまで平均値であり、物件の状態や立地によって大きく異なります。
空き家を有効活用する成功事例
千葉県内では、様々な形で空き家を有効活用している事例があります。
古民家を再生したプロテインカフェ
流山市では、平屋古民家を改装して「健康」をテーマにしたオリジナルプロテインを提供するカフェをオープンしています。こちらは当社もご協力させていただきました。
プロテインカフェ「GOOD NUTRITION PLUS+」は、カフェだけでなく、整体院やヨガイベントも開催しており、健康になりたい人たちの集まれる場所となっています。
「GOOD NUTRITION PLUS＋」インスタはこちら
空き家を地域活動の拠点に
かつてはご夫婦が住んでいた一軒家でしたが、施設に入居することになり、長年住み慣れた家を解体するのは忍びないと、息子夫婦は悩んだ末に、木更津市の「空家リフォーム制度」を利用することにしました。
この制度は、空き家を地域貢献のために活用する個人や団体に対し、改修費用の一部を補助するものです。息子夫婦は、この補助金を活用し、家屋をバリアフリー化し、広々としたリビングを交流スペースに改装しました。こうして誕生したコミュニティスペース は、地域住民の憩いの場として、様々な活動に利用されています。
千葉県の自治体による支援制度：3つの事例
千葉県では、空き家の有効活用を促進するため、 各自治体で様々な支援制度を設けています。以下はそんな制度の一例です。
- 千葉市: 「すまいのリユースネット」という空き家バンクを運営し、 空き家の売買・賃貸を希望する人と、 空き家を探している人を結びつけるサービスを提供しています。市内にある空き家・空き室の情報や所有者の声を市に登録し、市はホームページにその情報を公開するなど情報提供を行い、利用者へ声を届けています。
- 市原市: 「空家の除却・改修に関する支援制度」では、 町会等の地域が主体となって空家を利活用することで、地域の課題解決へ取り組むモデル事業について、空家の除却費や改修費の一部を補助しています。
- 柏市: 「空き家活用補助制度」では、 「空き家」を活用し、地域課題の解決に向けた実証実験等を行う事業者を支援する「活用促進モデル事業補助金（活動補助）」や、空き家を住居以外に活用する事業を行う個人または団体に対して、改修等に要する費用の一部を補助する「おうち活用事業補助金（整備補助）」が実施されています。
このようにほとんどの自治体では空き家対策支援を行っています。支援策は様々ですが、お住まいの自治体で有効活用できそうな支援制度があるかぜひ確認してみてください。
千葉の不動産会社 株式会社Mylaにもご相談ください
千葉市で空き家をお持ちの方、売却や活用についてお悩みの方は、ぜひ当社にもご相談ください。
株式会社Myla（流山くらし不動産）は、流山市に拠点を置きながら、千葉県を中心としたお客様の不動産に関するご相談に対応しています。
特に「空き家問題」については、まちの景観や治安を守り、次の世代に素敵な住まいを引き継ぐために最も力を入れて活動しており、流山市の｢流山市民活動推進センター｣として登録されている『流山・l空き地を生まないプロジェクト』も推進しております。この活動は日経新聞やヤフーニュースでも取りあげられています。
お客様一人ひとりの状況に合わせて、最適な解決策をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
