お子さんが家を出ることになり、マンションの売却を決めたSさん。とても順調に売却が決まりましたが、実は同じマンションの同じ階でも別の物件が売り出されていました。そちらの物件は今でも…。インタビューの第2回では引き渡し前後の手続きなどをお聞きします。
売れ残った同じ階の物件
—結局Sさんの物件はいくらで売却できたんでしょうか
Sさん:当初の査定では110万~120万円が坪単価として適切ということでしたが、138万円/坪で売却することができました。価格としては約3500万円です。
—当初の査定額を上回っているし、短期間での決着はすごいですね
Sさん:そうですね。ただ自分としては物件を魅力的に見せる工夫をしたのがとても大事だったと思います。というのも実は、同じ時期に同じ階の他の物件も売りに出たんですが、これは未だに残っているんです。
—Sさんはすぐ売れて、片や同じ階の物件が売れ残っているのはどうしてだと思いますか
Sさん:価格を高望みしすぎても買い手ははつかないし、住んでる生活感があまりにも出ちゃってるのはよくないと思うんです。そちらの宣伝写真は、お風呂場のシャンプーなんかがそのまま並んで写っていたんです。
高く売るためには、自分でできる努力はする
—Sさんももちろん生活してましたよね
Sさん:けどもともとウチは生活感がないから(笑)
—そうなんですか(笑)
Sさん:内覧された方に言われたんです。「もう引っ越しされたんですか?」って、それくらいモノが少ない家だったんです。あとポイントは壁面収納でモノを隠せたことですね。
Sさんが撮影したお部屋の様子 清潔感があって購入希望者が憧れるような住まい
—壁面収納ですか
Sさん:はい。壁一面に扉が付いた収納を設置していたんです。だからかなりすっきり見えて、内覧の方もそういうところに魅力的に感じてくれた部分もあるのではないかと。
—Sさんが写真の見映えに腐心されたのも大きいですね
Sさん:そうだと思います。ですからなるべく高く売却するためには、自分ができる努力も多少はやった方がいいんだなと思いました。
—物件をより魅力的に見せる努力ですね
次の引っ越し先が見つかってなかった!
—では購入希望者が決まってからの流れを教えてください
Sさん:購入希望者さんから100万円の手付金の入金を確認しました。それから打ち合わせが進んでいきますが、こちらが用意しないといけないものがありました。「(管理組合)理事会の議事録・議案書」、「長期修繕計画書の写し」、それから「物件状況等の報告書・設備表」に記入する必要がありました。
—物件の現状確認をするための書類ですね
Sさん:物件の「もともと壊れてるもの」と「壊れてないもの」を明確にする必要がありました。引き渡した後のトラブルを防ぐためですね。
—とても順調そうですが、お困りごとはなかったですか
Sさん:スムーズに進んで退去日も決まっていくんですが、ちょっと大変だったのが次の住まいが決まってなかったことです。慌てて探さなきゃいけなかったんです。
—思いがけず早く購入希望者が決まりましたからね
Sさん:やむを得ず次の引っ越し先は「えいっ」と短い期間で決めちゃいました。だからまた引っ越そうと思ってます。悪いわけじゃないですけど、特別良くもないのでまた引っ越します。
Sさんは転居先を急いで決めてしまったのでまた引越しを考えているという
現状確認をすませて引き渡しへ
—購入希望者さんとのやり取りは順調でしたか
Sさん:はい。購入希望者さんとは一緒に物件の現状確認をしました。瑕疵責任の期間は引き渡しから3ヶ月間、設備機器については引き渡しから7日間という設定でした。
—契約解除の条項はどうですか
Sさん:手付金を確認してから1カ月以内に購入希望者さんが「やっぱり買いません」の場合は、100万円の手付金を返さない。こちら側が「やっぱり売りません」の場合は、200万円の支払いが発生するとなります。1カ月を過ぎた場合も解除ができますが、さらに高額な解除金がかかるという取り決めでした。
—ほかに金銭関係で取り決めはありましたか
Sさん:翌年1月~4月分まで固定資産税の請求が私のところに来ちゃうんですが、これは引き渡しが完了して私がもう住んでいない期間のものなので、購入希望者さんにご負担いただくようにしました。
—あとはどんな対応をしましたか
Sさん:購入希望者さんが銀行から融資を受けるので、私の方では「収入印紙1万円」、「住民票」、「印鑑証明書」を用意して銀行に行きました。
—そうした手続きを経て無事に引き渡しができたんですね、とてもいい取引だったように感じます
Sさん:そう思ってたんですが、ちょっと経ってから思わぬ苦労が待ってました…
物件売却はとても順調だったようですが、同じマンションで売れ残りがあることを考えると、Sさんが物件を魅力的に見せる努力などをされたことが本当に大きかったんだろうと思います。
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さて次回のインタビュー第3回では、Sさんに思わぬ苦労が待っていました。「これから物件売却する方も要注意です」とSさんも語っていました。ぜひ第3回もご覧ください!